まあとにもかくにもやっと着いたー。カップルの先客も何組かいます。若いのにシブい趣味だなぁ。カタクリもきれい!! で、今日は抜けがわるく越後三山がイマイチなのが残念ですが、早速写真を撮っていると、突然話かけてきた人が実にこのあたりの棚田に詳しい。栃木の人なのに。昨日白馬をまわって今松代に着いたとのこと。毎年とはいかないが、定点観測的にこのあたりのブナ林と棚田を巡回している人で、これから美人林に行く予定だと言ったら、帰り道だから連れて行ってくれると。ラッキー。
と、そこに老夫婦連れの3人様がやって来て、そのうちの1人が老夫婦相手に一生懸命棚田の説明をしておられる。おおっ、これは地元の人っぽい。棚田がいっぱいありますけど、どこがおすすめですか? とお尋ねし、ここの他、儀明と蒲生の棚田に行ったと言うと、「ああ、それならバッチリですよ」とのこと。偶然とはいえビンゴ!
しかし儀明で見たソメイヨシノも含め、なんだか全体的に桜の花芽が少ないようですがと言うと、「ウソという鳥が集団で来て、みんな花芽を食べてしまったんですよ。ウソじゃなくホントに」(お約束)。
もちろんそれだけでなく、そもそも樹木自体の寿命という面もありましょうが、今年は4月になっても気温の低い状態が長く続いたので、全体的に餌不足でそうなった面もあるのでしょうね。東北各地や山間部など、異常なほど桜の開花が遅れた場所ほど、そんな被害が多く聞かれます。
ところでこの地元の方、自慢の棚田ファイルをもっておられ、なかでもイチオシは、朝焼けの写真。素敵ですねー、と言うと「これを撮るには今の時期、朝4:00に来なくちゃいけません」とのこと。
ええーっ、朝4:00は無理だぁと言うと「いや、今日だって200人ぐらいここに居たんですよ」とか。ひょえー、こんな静かな里山に200人って、それこそウソでしょ?と言うと、「本当ですよ。県外ナンバーもズラリで、みんな車中泊ですよ」とか。
うわっ、軟弱な自分には無理です。それより、早朝からご近所迷惑にならないかが心配ですよね。しかも山道で蓋なしの側溝があるわ、残雪は山盛りだわで、対向車が来たら大丈夫なんだろうか。うーん、バックも切り返しも不得手な自分にはやっぱり無理だ。そのせいか、カタクリも一部踏み荒らされていたし。
上記の撮影ポイントも、駐車場がある展望台からは少し離れた場所ですが、地元の方いわく「まだ残雪がたくさん残っている場所だから許されていますが、下は畑なので、雪が溶けたら囲いができて入れません」とのこと。撮影の際は配慮を。
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