北九州の小倉といえば、かつては酒は出さないがおはぎは出す、という一風変わった旦過市場周辺の屋台街で有名でしたが、それも風前の灯火。ひところは30軒ほどあったもののその数が激減、現在は数軒を残すのみ。
そこで観光の起爆剤として、JR小倉駅南口の京町3丁目に「北九州屋台街 小倉十三区」がオープン。長屋風の店内に13軒の屋台風の店舗が集まっているのですが、なんだか小ジャレすぎちゃって……。
小倉のすこぶる怪しい雰囲気がない。ある程度年齢いっちゃってる者は、モノレールと紫川に挟まれた京町・魚町あたり(小倉駅南口の西側)の雰囲気の方が、しっくりくるのではないかと。というか、あやすぃもの好きの血が騒ぐのは、断然後者。単なる個人的趣味ですが。
とはいえ、あやすぃーにも程があり、ある程度段階ってーのを踏んでいった方がよさそうなので、まずはよそ者でも足を踏み入れやすい旦過市場へ。
いつもこう、中途半端な時間帯の止まり木的なものがないというのが、日本の観光地のダメなところ。幸い小倉はそういう心配がいりませんが。ま、小倉を観光地というかはさておき。というか、そもそも「止まり木=酒場」確定する、ダメな大人もさておき。
若干うらびれ感漂うこの雰囲気が、なんともいい味出してます。ウチワエビとかイイダコなんぞを見かけると、西にキタ感も盛り上がります。近所にあったら毎日でも通いたい、きたきゅー庶民の台所。
駄菓子屋や肉屋、小倉名物「じんだ煮」(ぬかだき=イワシやサバなどの青魚をぬか味噌で煮たもの)の専門店なんかもありマス。そして、モノレールの駅にも近いメインストリート状の通りから、どんどん細かい路地で枝分かれしており、まるで一帯が巨大なアリの巣状態。なんせ200軒ありますから。
また上の写真でもおわかりのように、神嶽川(かんたけがわ)にせり出した作りなんぞ、まさにアジア的/超法規的な匂いもなきにしもあらず。
ん? なんかこのカーブ具合、横浜・野毛のあやすぃ飲み屋街、都橋商店街にどことなく似てないかい? と写真を見て今更気づきました。それがまた、かつての時代建築的名残りや郷愁を、いい加減に醸し出しております。(つづく)
2013年06月24日
小倉駅南口のカオス、京町・魚町(1) 旦過市場
posted by シマウマ-クラブ at 10:00| 九州のおすすめ