2013年06月25日

小倉駅南口のカオス、京町・魚町(2) 旦過うどん・赤壁酒店

前回紹介の旦過市場がある魚町や京町あたりは、かつて小笠原小倉藩の城下町、町人街だったところ。魚の荷揚げ場に端を発する旦過市場は、戦後のヤミ市を経て発展。現在のように巨大ワンダーランドとなった次第。

まずは細い枝葉の路地を探検すると、北九市民の胃袋を満たしてきた市場商店街、雑然としたなかにある路地裏パワーを感じずにはいられない。そんな雑多な風景を目にし、ゆるやかに弧を描く市場のメインストリートへと戻ります。

旦過市場メインストリート.jpg

そしていよいよここに来た目的のひとつ「角打ち体験」です。「角打ち」とは、一説には酒屋の店頭で枡を借り、その角に口を当てて酒を飲んだことがルーツとか。いわゆる「立ち飲み」のことで、さすが労働者や商人たちが集った小倉だけあり、今でもその「角打ち」文化が残されています。

もともと小倉は商業都市だったため、物資の集散地。加えて近くに大きな工業地帯や港湾を抱えていた背景もあり、現在に至るまで脈々と角打ち文化が受け継がれているのがうれしい限り。だって、昼間からおおっぴらに酒が飲めるぞー。

で、メインストリートなかほどにある「赤壁酒店」も、そんな角打ちの風習が残る一軒。路地裏でなく明るいし、健全性が高い。よい子も安心(違 いかにも昭和な世界が、以前行った函館の中島廉売にある角打ちの酒屋を彷彿とさせます。港町の市場という共通性でしょうか。

赤壁酒店.jpg

この赤壁酒店、一軒普通の酒屋ですが店内奥にカウンターがあり、酒の種類が豊富。つまみも通常この手の店は缶詰や乾物どまりなんですが、おでんや厚焼き玉子、アジフライに煮魚など手作りのものもあり、腰を据えて飲みたい気分。

ですが、カウンターの目の前に「飲食は30分以内でお願いします」の貼り紙があるので、あわてて「ハブ酒」を注文。実はこれラムベースで結構イケます。あと、全国各地の地酒だけでなく、ワインや夏みかん酒、甘酒もあり女性向きのお酒もあります。しかし、9:15から酒が飲めるって、いいなぁ。フリーダム小倉。

で、お次は巨大なおでん鍋に吸い寄せられ、向かいの「旦過うどん」へ。店頭の大鍋で煮込んだおでん、旨いっす。つまみには小倉名物の「じんだ煮」(青魚のぬかみそ炊き)をチョイス。唐辛子入りでピリリと辛いのが、食欲をそそります。締めには焼きちゃんぽんを頂き、退出。(つづく)

旦過うどん.jpg

旦過うどん焼きちゃんぽん.jpg




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posted by シマウマ-クラブ at 10:00| 九州のおすすめ