ということで、まずは土湯温泉街をぐるり。開湯の歴史は古く、一説には神代ともいわれますが、伝承によれば湯の発見は、聖徳太子の父、用明天皇の回復祈願と仏教布教のため、聖徳太子の側近、秦氏一族の秦河勝(はたのかわかつ)が東国に遣わされた頃とか。それで高台に太子堂があるわけです。
観光協会の近くには、町のシンボルである巨大こけしの他、地元では「三段の滝」として親しまれる土木産業遺産で、国の登録有形文化財・東鴉川第1堰堤(ひがしからすがわだいいちえんてい)などもあり、小さな温泉街ではありますが、湯上がりの散策にもぴったりです。
土湯温泉街(上)と東鴉川第1堰堤(下)
源泉は4本の井戸から混合泉を配湯していましたが、震災の影響で現在2本が休止中。無料で入浴できる4ヶ所の足湯が点在し、中心部には昔ながらの共同浴場「中の湯」もあります。
温泉街を歩いていると、まだ随所に震災の爪痕が残り、大型旅館に関しては震災後5軒が廃業。それを浜通りから移転した旅館などが再生したりと、徐々に回復に向かいつつあります。
また復興再生の一環として、2013年9月6日から10月14日まで、国内外30組以上のアーチストが参加する「土湯アラフドアートアニュアル」と題した芸術祭を開催。土湯温泉町の各所でさまざまな作品展示、土湯こけしの工人に弟子入りできる体験イベント「こけし開き!」などが実施され、注目を集めています。
上の写真は、宿泊したはるみや旅館ですが、こちらは2年目あたりから震災前の水準に戻り始め、現在はそれ以上に県外からの客足がのびているとのこと。どこも一様というわけではないようです。
2ヶ所ある荒川沿いの渓流露天風呂はいずれも貸切で、料理も川俣シャモや福島産の馬刺、イワナの塩焼き、あけびなど地場の山の幸に工夫を凝らし、量もサービスも過不足ないところが好印象でした。
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