2013年11月11日

坐来大分で「世界農業遺産」認定記念イベントを開催(6) 大分は素晴らしい食の宝庫なのだ!

熊本が食の大地なら、食の宝庫・大分だって負けてはいません。国東はしいたけ栽培も盛んですが、三方を海に囲まれていますから、なんてったって、漁業も盛ん。先日ジオパークにも認定された姫島のたこ(マダコ)、豊後高田の岬ガザミ(ワタリガニ)、日出(ひじ)の城下かれいなど、個人的に大好きな魚貝がめちゃ旨い。

彦摩呂風にいえば、大分は食の玉手箱や〜(しつこい)。

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日出名産の城下かれい。暘谷城(ようこくじょう=日出城)の下で獲れることが名の由来のマコガレイで、かつては殿様しか口にすることが許されなかったというほど、食通をうならせる逸品

で、イベント当日に登場したメニューも国東・宇佐地域の特産品を前面に押し出したもの。まずは国東干し椎茸の旨煮とぜんまいどぶろく和え、宇佐・院内産のはんざき柚子をのせ、みとり豆をもち米で蒸したおこわ、豊後高田のおべん柿を落花生で和えた柿なますなど、手の込んだ先付け・前菜から。

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宇佐特産のみとり豆(ささげ)をおこわにし、院内のはんざき柚子をのせたみとり豆飯蒸し。みとりおこわは、宇佐地方の仏事や初盆に食され、宇佐神宮の例祭時にも供される郷土食






また試食では、いまや全国区となった近隣・佐賀関の関アジ、関さば、ぶりなど、豊後水道の幸をしょうゆベースのたれに漬け込み、ごまやネギなどの薬味をたっぷりのせて味わう、郷土料理のりゅうきゅう。さらには食後のデザートとして、茶処・杵築(きつき)のほうじ茶を使った濃厚なプリンも美味でした。

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大分を代表する漁師料理のひとつ「りゅうきゅう」。あつあつのご飯にかける豪快な料理

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杵築産ほうじ茶の風味も豊かで濃厚な、ほうじ茶プリン

これらはいずれも銀座にある坐来大分で「世界農業遺産」のコース料理として用意。世界農業遺産認定地域の旬の食材をメインに、坐来の店長兼総料理長・梅原陣之輔さんが考案したもの。梅原さんは大分県日田市出身で、日本料理の名門・京都のたん熊北店で修業した正統派。農林水産省認定の料理マスターズ第2回受賞者でもあります。

しかし東京に居ながら食を通じて、国東・宇佐に思いを馳せることができるとは、素晴らしい趣向。ちなみに魚ばかりではなく、アラカルトでは「豊後牛」のリブロースグリルや中津の「耶馬溪黒豚」、豊後高田の「豊のしゃも」など、大分が誇るブランド牛や黒豚、地鶏が味わえます。

また飲み物に関しても、日本酒や焼酎はもちろん県内産ですが、宇佐の安心院(あじむ)には安心院ワイナリーもあり、こちらの地ワインや炭酸パワー炸裂の白水鉱泉の炭酸水なども食事とともに楽しめます。しかも普通のお水にもかぼすの輪切りが惜しみなく使われており、なんとも爽やかな贅沢。

この坐来大分は、大分県のアンテナショップ的役割もあり、同じフロアには大分の観光情報などが手に入る「銀座おおいた情報館」も入居。食事の前後に立ち寄って、気に入った地域に関するパンフレットなどを集めることもできますので、ぜひ活用を。

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東京・銀座2丁目にある坐来大分。大分のフラッグショップとしての役割もあり、店内入口は県内各地の日本酒・焼酎をディスプレイ。天然かぼすにゆずこしょう、佐伯のごまだし、日田の鮎魚醤など、さまざまな特産品の販売も。また店内には日田杉の飾り棚や椅子、テーブルを使用するなど、インテリアにも大分の風土が息づく





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posted by シマウマ-クラブ at 12:20| 九州のおすすめ