3月14日(金曜)はホワイトデーですね。「縁結びの聖地」として名乗りをあげる「ご縁の国しまね」には、ご存じ出雲大社をはじめ、島根半島最西端に位置する日御碕神社、その東端には美保神社と、農業・漁業、商売繁盛や学業まで、さまざまな「ご縁」を授かることができる開運スポットが点在。
しかし直近のホワイトデーでいちばん気になるのは、男女の縁結び。これももちろん出雲大社が筆頭にあげられるものの、出雲大社の神様、大国主(おおくにぬし)は男女の縁だけでなく、社会に起こるあらゆる縁(えにし)を結ぶ「福の神」。
国作り、農業神として知られますが、中世以降、各地に散った御師たちや近世の文学により、国を富ませ、旧暦10月の神議りの時期になると、八百万の神々が出雲に集うという神在月の話やスサノオ、クシイナダヒメの婚姻などを「男女の縁」に結びつけ、「縁結びの神様」や「福の神(=大黒様)」としての側面が、しだいに強調されるようになったのではないか、ともいわれます。
まあ庶民の間で出雲信仰を手っ取り早く浸透させるためには、なるたけわかりやすくないといかん、ちゅーわけですな。
と、話がそれかかっているので軌道修正。今回はより縁結び色が濃いといわれる松江市街の南に位置する八重垣神社をご紹介。
八重垣神社の拝殿。紀貫之編纂の『古今和歌集』仮名序によれば、主祭神である「素盞嗚尊は天照大神の兄なり」。まるで八重垣を巡らすように八雲が立つ出雲の地(須我)に、妻籠もりのための八重垣を作ったとある
八重垣神社は神話の時代、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した素盞嗚尊(すさのおのみこと=須佐之男命)と櫛稲田姫(くしなだひめ、くしいなだひめ=櫛名田比売)が結ばれ、出雲の神々を生んだという伝承により、縁結び、夫婦和合、安産、厄除け、農業の神として知られる古社。
もとは須賀(須我)にあり、中世以降、当地(佐草=佐久佐神社内)に遷されたとか。
なかでも若い女性の間で人気なのが、社殿奥の森にたたずむ鏡の池での縁占い。これは、八岐大蛇の難を逃れるため当地に避難した櫛稲田姫が、毎日姿見をしたと伝わる湧水池。その水面に硬貨をのせた和紙を浮かべ、沈み方や移動の距離や方向で恋愛運を占うというもの。
ちなみに早く沈むと待ち人がすぐに現れるとか。社務所での授与品は、この占い用紙(100円)のほか「えんむすび貝守」や「縁むすびの糸」、絵馬などもあります。
八重垣神社の西方、奥の院にあたる小高い丘が佐久佐女(さくさめ)の森。その森にたたずむ「鏡の池」で行なう神占いが「縁占い」。占いの和紙を水に浮かべると、手書きの文字が浮き出てくるという仕掛け。近くには櫛稲田姫を祀る祠とご神木の夫婦杉、夫婦椿などがある
また2014年3月16日(日曜)までは「五縁祈願祭」と称し、「美縁」「良縁」「愛縁」、「幸縁」「守縁」という5つの縁を授かることができるという祈願を実施。
平日は10:00、土日祝は10:00と15:00の1日2回で、所要約1時間、1名2000円。予約は3日前までに一畑トラベルカウンター(TEL:0853-72-3200)へ。定員20名で、事前予約とは別に当日枠もあり。
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2014年03月10日
ホワイトデーは島根・出雲路の八重垣神社で「五縁祈願祭」
posted by シマウマ-クラブ at 16:48| 島根のおすすめ