2015年07月19日

湯宿 中棚荘は文豪島崎藤村の『千曲川のスケッチ』にも登場

中棚荘は懐古園の南西、千曲川へ下りる坂の中腹にあります。
創業明治31年(1898年)、「島崎藤村ゆかりの宿」として知られる老舗温泉宿です。


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島崎藤村(1872年〜1943年)は『千曲川のスケッチ (新潮文庫)』のなかで

「この連中と一緒に、私は中棚の温泉の方へ戻って行った。沸し湯ではあるが、鉱泉に身を浸して浴槽の中から外部(そと)の景色を眺めるの心地(こころもち)が好(よ)かった」(この連中=師範校の学生)
と記しています。

藤村は小諸義塾を開設した木村熊二(1845年〜1927年)に英語教師として招かれました。アメリカで医学を学んだ木村熊二は、中棚付近の湧き水が傷の治療に効果的なことに気づき、長野県に鉱泉分析を依頼。明治31年、中棚鉱泉(現在の中棚荘)開業へと至りました。

昭和63年(1988年)に新しい源泉を掘り、当時とは異なった温泉を使用しているため、残念ながらこの鉱泉は使われていません。
木々が生い茂る庭を散策すれば、今も湧出する往時の鉱泉を見つけることもできます(わからなかったらフロントに)。


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「簡素にして新鮮」を貫く文人風呂

平成27年で創業117年を数える老舗の宿ですが、現在のコンセプトは「簡素にして新鮮」。それがもっとも表現されたのが、平成館(平成5年全面新築改装)の「文人風呂」です。

「文人風呂」は高台に位置するためと平成館にある入口から石段を上らなくてはなりませんが、この石段が秘湯ムードと期待感を盛り上げ、湯治気分が高まること請け合いです(夜は、石段が明るく照らされ、24時間入浴が可能です)。

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その「文人風呂」、眺望露天風呂を備える「樹林の湯」、「観月の湯」の2ヶ所が男女別の浴室になっています。
清潔に保たれた浴室に入って、まず驚くのが、脱衣所の畳敷き!
屋内の洗い場、浴槽との仕切りには下の写真のように扉がありません。

「もっと自分を新鮮に、そして簡素にすることはないか」

これは、『千曲川のスケッチ』のなかで、《これは私が都会の空気の中から脱け出して、あの山国へ行った時の心であった。》と藤村自らが綴った小諸行きの心情。

この藤村の心情を生かして、簡素にして新鮮なのがこの文人風呂という訳なのです。
実際、豪華を売りにする旅館の大浴場に見比べれば、「簡素」ですらあるのですが、
この内湯に足を踏み入れたときの「新鮮な感動」は、とても言葉に表せません。

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随所に散りばめられた心憎いサービス

泉質は弱アルカリ性低張性温泉で、神経痛、筋肉痛、冷え性、慢性消化器病などに効能があります。
源泉温度は40℃。眺望露天風呂の最奥の湯船は加温せずに竹の筒で直接浴槽に注いでいます。つまりは加温もなし。もっともピュアな源泉が楽しめるわけです。

内湯は露天に比べて少し熱く感じますがこれは加温しているから。それぞれ湯船の温度を調整しているので、体調、気分にあわせて好みで選べるのもうれしいサービス。
夜はのんびり温めのお湯で、朝はすっきり熱めのお湯でというような楽しみ方ができるのです。

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温泉は飲用も可能(正式に飲泉許可も取得)で、大浴場に向かう石段の途中に、飲泉の施設と椅子が用意されてますので、入浴前に、まろやかな源泉を、ぜひ飲んでみて下さい。
体の内から外からダブルで効能が得られること間違いないでしょう。

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のんびりと湯に浸った後は帰りの石段でもひと休みして、もう一度湯上がりの飲泉を。
ここにも心憎いサービスが。

ベンチ傍らに伝言板が設置されています。
「先に出たから売店にいるよー」なんて、カップルやファミリー間での伝言が可能な仕組み。
年配の人には昔懐かしい「駅の伝言板」の中棚荘お風呂バージョンというわけです。

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平成館の部屋には丁子染めのタオルと館内用のタビックス(足袋型の靴下)が用意されています。
丁子染めは、香木の一種である丁子(ちょうじ=クローブ)のつぼみと灰汁と鉄分で染めたもの。
丁子の精油には殺菌・防腐作用があることが知られています。
また日本の伝統色の丁子色(#efcd9a/R:239 G:205 B:154)のひとつにもなっています。
うーん、お洒落ですねぇ。

また、眺望露天風呂に通うための手提げかごは、これまた特注のオリジナルと、隅々までおもてなしの心でいっぱい。
これまで泊まった宿の中でも、ダントツに素敵なお宿です。

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10月から5月なら「初恋りんご風呂」

中棚荘では10月から5月には「初恋りんご風呂」と銘打って浴槽にりんごがプカプカ浮かびます。
「初恋りんご風呂」は、島崎藤村の処女詩集『若菜集 (愛蔵版詩集シリーズ)』に収められた『初恋』にちなんだもの。

まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり

初恋は甘酸っぱい思い出と良くいわれます。甘酸っぱい思い出の人でも、そうでない人でも、「初恋りんご風呂」はりんごの甘酸っぱい香りでリラックスできることでしょう。それだけでなく、リンゴ酸などの酸味成分が浸透して血液の流れを増進、新陳代謝を促進する効果やビタミンC、カリウム、ポリフェノール、セラミドによる保湿、美肌効果など女性にとってうれしい効能が盛りだくさんです。

取材当日は、梅雨雲空の下。「初恋りんご風呂」は荘主の富岡正樹さんから聞いた話と写真のみ。
でも、再訪を約束するほどの期待感が盛り上がりました。

文人の宿の文人風呂。スゴイ!



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posted by シマウマ-クラブ at 10:12| 長野のおすすめ

2015年05月25日

下諏訪温泉「みなとや旅館」の庭園露天風呂につかる

江戸から山国・信州(長野県)を越えて京へと至った中山道(なかせんどう)。そして江戸と甲州(山梨県)を結んだ甲州街道。ふたつの街道が合流したのが、下諏訪宿(長野県下諏訪町)です。
その下諏訪宿に湧く綿の湯は、街道時代に「中山道随一の名湯」といわれた温泉です。
「とにかく肌触りが良くて、よく温まるから評判になったんでしょう」
と語るのは下諏訪温泉「みなとや旅館」の小口惣三郎さん。

その「みなとや旅館」、街道時代の旅籠(はたご=旅人が利用した旅館)を彷彿させる宿として有名です。
雑誌『TIME』に「もっとも日本的な宿」と評されたこともあります。

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「下諏訪から左の中山道を行けば、噴煙たなびく、浅間山麓軽井沢を経て、やがては、花のお江戸。右の甲州道を行つても、武田信玄のふるさと甲州を経て、お江戸です。
裏を返せば、江戸で別れて、一人が中山道を、一人が甲州道を歩いてきても、再び、この下諏訪の綿の湯で出逢うのです」と小口さん。




みなとや旅館の前に石碑がぽつねんと立っていますが、ここに記された文字が、右甲州道・左中仙道。実はこれ、白樺派の大家である、「里見ク先生が逗留された折に頂戴した書を刻んだもの」とのこと。
みなとや旅館の風雅な下駄は、左足に「左中仙道」、右足に「右甲州道」と焼き印が押してありますが、もちろん里見クの書。
「たとえ、右に、左に、別れてもいつかは再び、必ず出逢う、そんな思いをこめた下駄なんです」
(小口さん)。

で、庭園露天風呂へは玄関からこの下駄をカランコロンと鳴らして向かいます。
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「パリのことは貴方にまかせるから 諏訪のことは私にまかせなさい」
これは、みなとや旅館の常連、岡本太郎の遺した言葉。
永六輔は『週刊朝日』に、こんなエピソードを記しています。
「諏訪湖に氷が張ると行きたい宿がみなとや。
ここで岡本太郎さんと偶然二度も逢っている。
「ご無沙汰しました」と言ったら、
「俺には過去が無い」
と言われたことが忘れられない」。

宿の女将が、「先生の絵はむずかしくてわからない」といったら、
岡本太郎さん、きっぱりとこう答えたそうな。
「ボクの絵がわからなくたっていい。わからないということは 少なからず関心を寄せてくれたということだ」
私も若かったから、今考えると冷や汗が出るようなことを聞いちゃったんですと苦笑いする女将だが、それほど岡本太郎とこの宿は家族のようなおつきあい。
岡本太郎、永六輔、小沢昭一、白洲正子などなど、この宿を贔屓(ひいき)にした文化人は数多い。
そんな文化人が愛した露天風呂が下の写真の庭園露天風呂。
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実はこの宿、風呂はここにしかない。くどいようだが、内風呂はないのだ。
しかも露天風呂はひとつだし、シャワーはもちろん、カラン(蛇口)、石けん、シャンプーもない。

宿の主人は多くは語らないのだが、
常連だった小沢昭一さんに以前お会いしたときにその話をしたら、
「この宿で、石けんを使うなんざ、野暮ですよ」
と笑われてしまった覚えがある。

つまりは、風雅さを楽しめということ。
常連の文化人も周囲にある共同湯でせっせと体を洗っていたそうな。

みなとや旅館



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2014年04月29日

小諸市三岡地区の桃畑と浅間山

うわー、連日のポカポカ陽気で北信濃でも一気に花が咲き出したという感じで、追い切れません!

果樹栽培の盛んな北信では、桃、プラム(スモモ)など果実の花が見頃を迎え、もうすぐりんごの花も開花します。

桃の花咲く桃源郷として長野県内での有名どころは、阿智村・月川温泉の花桃(ハナモモ)、実桃なら、飯綱町の丹霞郷須坂小布施の千曲川河川敷などなど。





そんな北信からやや千曲川を遡った東信の小諸からも、桃の花開花の一報が届きました! 小諸市商工観光課の渡辺さんによれば、「2014年4月27日(日曜)現在で見頃になっています」とのこと。ちなみにりんごの花はまだつぼみ。

北信濃が北信五岳なら、小諸にはそうです、浅間山があります!

うーん、ここもなかなか素敵ですねー。 

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浅間山の麓に広がる小諸・三岡地区の桃畑。撮影は午前中がいい

送って頂いた桃畑の写真は、小諸市街の南東に位置する三岡地区(旧三岡村)なのですが、これがなかなかに歴史がある桃畑。

三岡地区で本格的な栽培が始まったのは明治27年のことで、それを指導したのが、島崎藤村の恩師でもある小諸義塾塾長の木村熊二。

当初は軽井沢の避暑客相手に生食用として販売したものの、栽培量の増加にともない、余剰分を缶詰やジャムなどに加工。それが地元の主力産業として発展したとか。

三岡は、そんな桃の栽培・加工における先進地域だったわけですね。それだけでなく、品質面でも東信随一とか。現在生産量は減ったものの、地元では三岡の桃は糖度が高く実が締まり、味の良さには定評があります。

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この素晴らしい桃畑、観光地ではなくあくまで農地なので、駐車場などはないのですが、それでもJR小海線と交わる和田北交差点あたりから森山西交差点あたりまでの道沿いには、浅間山に桃畑というロケーションが展開。

その先の小諸大橋あたりから御牧ヶ原に向かう千曲ビューライン(千曲川左岸広域農道)沿いもドライブには最適で、空気が澄んだ日には富士山も遠望。渋滞する国道の抜け道にも使えて便利です。

このあたりの御牧ヶ原台地・みまき大池周辺には菜の花畑も広がっており、これから菜の花が満開になれば、浅間山と菜の花のコラボが期待できます。しかも花の時期が終わるとしっかり油をしぼって「菜の花油」として販売するんだそうです。きゃー、ほしい。

また道沿いには「三岡ふれあいセンター直売所」もあり、4月下旬からオープン。地元でとれた新鮮野菜をはじめ、せり、ウドなど、今の時期ならではの山菜、果物、花の苗などが手に入ります。

帰路には藤村ゆかりの中棚荘で、りんご風呂につかるなんてのもおすすめ。

ちなみに、小諸城址懐古園桜まつりも本日4月29日までですが、実はソメイヨシノが終わりかけの頃に咲く小諸八重紅枝垂(コモロヤエベニシダレ)が超ステキ!! 園内には藤村記念館や小諸義塾記念館もあります。

あ、それから小諸ワイナリーにも寄りたいなぁ。1日じゃ時間が足りないw

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また桃畑の周辺にはりんご畑も点在し、桃の花が終わる頃にはりんごの花も開花。ちなみに渡辺さんいわく「県道139号小諸中込線沿いの桃畑もおすすめ」とのこと。佐久平も桃の産地で有名ですね。

小諸には棚田やそば畑など、まだまだ素敵な農村風景がありますが、ぜひお気に入りを探してみて下さい!



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2014年04月28日

千曲川河川敷ふれあい公園の菜の花と花桃、桜堤が見頃!

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小布施橋北側、千曲川堤防沿いに続くイチヨウの桜並木


前回の記事で須坂のウォーキングイベントについて紹介しましたが、そのクライマックスが、千曲川河川敷のふれあい公園

小布施橋の東側、千曲川右岸の堤防上に整備された約4kmにもおよぶ八重桜・イチヨウの桜並木(通称「桜堤」)と、広大な河川敷を利用した約1.5haの菜の花畑。さらには桃、プラム(スモモ)、りんご、梨など果実の花、ハナモモ(花桃)などなど。

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千曲川ふれあい公園で咲き誇る、薄紅色のイチヨウと濃い紅色のハナモモ

この千曲川河川公園は、千曲川ふれあい公園とも呼ばれ、小布施町の山王島一帯に整備されたリバーサイドパーク。

総面積は約10.8haありますが、なんでそんなに広大かといえば、それは千曲川氾濫の産物でもあります。とくにこの小布施橋(県道66号豊野南志賀公園線)付近は、川幅約1kmにもおよび、橋の全長も約960mという県内2番目の長さ。




ただそれだけ流路変更が多く、川幅が広くなったということ。自然堤防の上にあった村々は、大洪水のたびに集団移転を余儀なくされ、集落ごと左岸から右岸に引っ越しなんてことも。

このあたりは千曲川上に地域の境界線が引かれており、行政区分まで変わってしまう箇所もあり、先人の苦労がしのばれますね。

そして、周辺に見られる「●●島」という地名も、いうなれば輪中や中洲の名残り。新潟県側の信濃川にもそういう地名があります。

そんなご苦労があるわけですが、氾濫のたびに流路が変わることは、すべてに悪影響をおよぼすわけではなく、例えば土地は肥沃になるのだとか。それゆえこのあたりでとれるゴボウや長芋、ナスなどは味がいい、といいます。

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河川敷の菜の花畑は山王島地区の保存会の手によるもの


また、なんでこの山王島の河川敷にこれだけ菜の花が植えられているかといえば、かつてこのあたりでは燈油として使われる菜種油を絞るため、菜の花栽培が盛んだったという、歴史を踏まえたもの。

その後、河川敷は桑畑→根菜類、果樹などの畑に変貌。代替品の普及や不況・戦争などの時代背景、また台風・水害など自然災害の影響を受けながら、次々と作物を転換し、その過程で測量技術の発達や品種改良などが行なわれてきたわけです。

そして小布施や須坂に、往時のすばらしい蔵や芸術文化が残っているのも、これらの換金作物や千曲川舟運のおかげでもあるわけです。なんだか感慨深いなぁ。

なーんてのは後付ですが、要するに目の前に広がるこの美しい景色は、自然や地形、歴史的経緯と連続性があるということ。それにしてもこのお花畑、なかなか戦略的に作られていますね。

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園芸品種のハナモモもピンク、緋色、キメラ文様の源平までさまざま

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サトザクラのイチヨウは、ソメイヨシノが終わった後に咲き出す

というのも、まず千曲川堤防の上にある桜堤は、お馴染みのソメイヨシノではなく晩春に咲く八重のサトザクラ、イチヨウ(一葉)約600本が植えられています。

なので、北信ではちょうどGW後半が見頃。さらには、この桜堤と遊歩道を整備するにあたって盛り土の幅を広げており、これが堤防補強の一環にもなっていたりします。

また堤防と併行するように走る上信越自動車道から、約4kmにわたる桜堤を眺められるだけでなく、高速道路と直結の小布施スマートICを利用すれば、桜堤のある千曲川ふれあい公園は、目と鼻の先。

ただし小布施橋付近は渋滞するので、車は道の駅おぶせ・小布施総合公園が併設された「小布施ハイウェイオアシス」の大型駐車場に停め、桜堤までは無料のシャトルバス利用が便利。※シャトルバスは4月29日(火曜)、5月3日(土曜)〜6日(火曜)のみ運行。9:10〜16:50、運行は約20分おき。

ちなみに、2014年4月28日(月曜)現在で、シダレザクラ、ハナモモ、菜の花が見頃。もっとも開花が遅い八重桜のイチヨウは、3〜7分咲きとやや幅があります。

実桃の花や白いプラム(スモモ)の花などを含めた、一番多くの種類を見たいなら今。イチヨウが満開の桜堤にピントを合わせるならもう数日、でしょうか。もちろん今後の天気次第ですが。晴れていれば、北信五岳の山並みもみごとです。

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桜堤の下には駐車場もあり、地元の人たちは花見宴会をしている



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2014年04月27日

須坂市「千曲川リバーサイドフラワーウォーク」は素敵なイベント!

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のっけから、結論。
このウォーキングイベントは行く価値アリ!
というのも、北信地方の一番いい時期に「百花繚乱の花畑」が見られるから。

昨年、この界隈のお花畑にノックアウトされた身としては、断然推薦の企画。

なんといっても、桃、りんご、プラム、菜の花が一斉に咲き誇る、4月下旬から5月上中旬にかけては、素敵なことこの上なし。それも北信五岳をバックにですから、推して知るべし。

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千曲川河川敷に広がる菜の花畑と実桃の花、北信五岳のひとつ・飯綱山の図

と北信愛はこのくらいにして、イベントの内容をご紹介。

須坂市商業観光課によれば、

「桃・リンゴ・菜の花と北信州の山々を望みながら、須坂の春を満喫しませんか。昼食は、須坂のご当地どんぶり「みそすき丼」をご賞味いただけます」とのこと。

開催日:2014年5月5日(月・祝)・6日(火・休) 9:00から(集合は8:45、雨天決行)
開催場所:村山駅前(長野電鉄、駐車場あり)〜千曲川河川敷〜須坂市街
参加費用:1800円(昼食代込み。おやき・旬のとれたて農産物のみやげ付)
問い合わせ:須坂市観光協会 026-215-2225
締め切り:最後日の3日前まで(定員40名になり次第、締め切り)

とありますが、ガイド・昼食・みやげ付で1800円とは、コレ絶対お得。




コースは全10kmの歩程で、まずは長野電鉄・村山駅を出発し、メモリアルパーク村山橋へ。村山橋は長野市と須坂市を結ぶ国道406号と、長電長野線による鉄道道路併用橋で、鉄道ファンにはお馴染みの場所。

2009年11月6日で役割を終えた7連トラス構造の旧村山橋は、大正末期築造の貴重な近代土木遺産として、現在、橋のたもとに旧親柱やトラス部材、レール、枕木などを移築保存。道路休憩施設のメモリアルパーク村山橋となっています。

かつて小田急ロマンスカーや成田エクスプレスで使われた車両も走っているので、首都圏にお住まいの方は懐かしいかも。


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天候にもよるが、通常は桃の花よりやや遅めにりんごの花が咲き出す

ここからいよいよ千曲川河川敷のなかにある耕作地に入るわけですが、それがトップの写真。桃やりんご、プラムなど、果樹の畑が広がっています。

ただしこれは市の担当者さんいわく、一番いい時期の写真。花の開花状況はこれからの天候次第。必ずしもイベント当日にドンピシャとはならないかもしれませんが、それにしても桃源郷。

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千曲川河川敷・村山橋近くの桃畑(上)。実桃の花はこんな感じ(下)

桃やリンゴの花が咲き乱れる畑のただなかを歩き、この地区のもうひとつの名物、「村山早生ゴボウ」の畑を見学。

このゴボウは信州須坂の伝統野菜のひとつで、今では耕作面積が少なく希少。白くて太い、そしてアクが少ないので食べやすいとか。

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村山早生ごぼう入りのおやき。しかも信州小麦100%使用!

そして、この村山早生ゴボウを使ったおやきを食べながら小休止。なんとものどかですね。その後、かつての千曲川の渡し跡相之島水門へと向かいます。橋が造られる以前は、渡し船で通行していたんですね。

同行ガイドさんの説明があるから、昔の人たちの生活の様子がよくわかりますね。うーん、行きたい!!

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千曲川渡し跡と相之島水門。水とともに生きた流域の人々の歴史が垣間見られる

この須坂の福島〜相之島〜小布施の山王島あたりの千曲川流域に広がる集落は、堆積地を示す「島」の名が付いていることからもおわかりのように、長らく水害に悩まされた地域。周辺には水神様もたくさん祀られています。

それを解消するために、護岸工事や堤防、相之島水門などが作られたわけですが、沿岸では一定期間ごとに村の共有地を割り当て直す、地割慣行がかなり残っていた場所。歴史的にもとても興味が湧くところ。

そんな小布施町に入ると、栗林や一面黄色い菜の花畑と千曲川堤防の桜堤、さらには八重桜(サトザクラ)と花桃の競演!! これはホント、すごいですよ。一見の価値ありです。

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千曲川ふれあい公園(千曲川河川公園)に隣接した菜の花畑

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千曲川ふれあい公園のイチヨウ(サトザクラ)並木


この小布施・山王島周辺の河川敷は「千曲川ふれあい公園」と称され、小布施橋のたもとに整備された河川公園。流路の広い千曲川ならではのリバーサイドパークで、一段上の堤防沿いには、全長4kmにもわたり、延々とサクラ並木が続いています。

しかもそれが八重桜(サトザクラ)のイチヨウだから、ソメイヨシノやシダレザクラが散った後に満開となり、ちょうどGW頃に菜の花との競演が見られる、というわけ。さらに濃いピンクや赤いハナモモが加わり、華やかな彩りを添えます(後述)。

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薄紅色のイチヨウとピンクのハナモモのコントラスト

お花畑を存分に満喫したら、ここから送迎バスに乗り、須坂市内へ。地元の新名物「みそすき丼」を味わいます(現在市内9店で提供中)。

この丼は信州味噌とすき焼きが合体したもの。もとは製糸業で栄えた須坂の工場主がもてなし料理としてふるまったという、味噌味のすき焼きが始まりとか。河川敷で畑を見学した、伝統野菜の村山早生ごぼうも入っています。

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須坂名物・みそすき丼は、味噌味の割り下と村山早生ごぼうが決め手

最後は14:00に村山駅で解散ですが、時間が許せばぜひ須坂市街の散策を。とくに「蔵の町」と呼ばれる須坂中心部には、土蔵造りの建物が建ち並び、風情たっぷり。

まずは横町中央交差点から中町にのびる「中央通り」を抜け、中町交差点近くにある「信州須坂町並みの会案内処」へ。地図などを入手後、蔵の町並み散策に出かけましょう。

また中心部からは少し離れますが、上町通り沿いにある豪商の館・田中本家博物館も必見。季節ごとにテーマにあわせた展示が行なわれ、まさに屋敷が丸ごとミュージアム。広い館内で、北信濃屈指の商家のお宝と季節の花々を拝見できます。

ちなみに5月3日(土)・4日(日)には、「須坂スイーツ食べ歩きウォーク」も実施(参加費2000円)。こちらも地元ガイドの案内で、蔵の町並みを歩きながら、須坂産の果物を使用した和・洋菓子を食べ歩くというもの。合計8店舗も巡るというから、スイーツ好きにはたまらないイベント。

ほかにも須坂では花、食、歴史、紅葉など、季節ごとのみどころを捉えたガイド付きウォーキングイベントを開催しており、リピーター続出とか。要チェックです!!

posted by シマウマ-クラブ at 17:45| 長野のおすすめ

2013年10月20日

上高地の河童橋、大正池の紅葉が見頃!

日本を代表する山岳リゾート、上高地。通年、マイカー規制が敷かれたせいもあり、河童橋で記念撮影をしただけであわただしく帰ってくる人も多くなりましたが、できれば宿泊して周辺散策を楽しみたいもの。

現在紅葉は、上高地のシンボル・河童橋から明神池あたりが一部見頃を迎え、大正池周辺はまだ色づき始め。天候状況にもよりますが、黄葉は来週あたりから見頃となるもようです。そこでおすすめのプランは、沢渡(さわんど)からの路線バスは、終点の上高地バスターミナルまで乗車せずに、大正池で下車することからスタート。

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大正池と冠雪の穂高連峰


「穂高を眺めるのなら、なるべく早い時間がいい」(大正池ホテルの話)ということで、沢渡の公共駐車場に車を入れてバスで上高地入りする場合にも、大正池でバスを下車。ここから上高地の中心、バスターミナル近くの河童橋までは「上高地自然研究路」でのんびり歩いて1時間。

河童橋から大正池を往復する人も多いのですが、それは時間的にも無駄なので、大正池で下車を。自然研究路の途中には、大正4年の焼岳の爆発で誕生した田代池もあります。田代池はその後土砂の流入で湿原化しており、湿原越しに穂高連峰を眺望する絶景のポイント。できれば午前中、早い時間に入山を。

湿原化した田代池.jpg

湿原化した田代池


お次は、記念写真するのも時間待ちのことが多いという河童橋(下の写真)。それを避ける方法は、上高地に泊まるか、乗鞍高原あたりに宿を取り、朝イチにタクシーを飛ばすしかないのですが、左に西穂高岳、中央に奧穂高岳、右に前穂高岳、手前が岳沢というお馴染みの景観は、午前中、あるいは日没前後が見えやすい時間帯。日中はどうしても稜線がガスに包まれることが多くなります。

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河童橋記念撮影の一等地


さらに、針葉樹林に囲まれ、湧水と伏流水から成り立つので、厳冬期でも凍ることがないという明神池へ。明神池までは梓川の右岸を河童橋・明神自然探勝路が延びているのでこれを利用し、河童橋から1時間ほどで明神池(下の写真)まで到達。

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明神池には2つの池があり、こちらは一之池


明神池の入口に建つ嘉門次小屋(2013年は11月15日までの営業、冬期休業)は、明治13年に建てられた小屋。現在の建物も、大きな囲炉裏が切られ、往時の雰囲気を残しています。囲炉裏には火が入り、岩魚が焼かれています。小屋前のテラスで味わうこともできるので、ぜひご賞味を。

帰路は吊り橋の明神橋で梓川を渡り、林道のような整備された道を小梨平経由(下の写真)で河童橋に戻れば変化に富んだコースとなります。

小梨平の紅葉.jpg

小梨平周辺はカラマツの黄葉がみごと





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乗鞍高原の鈴蘭・一ノ瀬園地の紅葉が見頃!
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2013年10月19日

乗鞍高原の鈴蘭・一ノ瀬園地の紅葉が見頃!

今年の紅葉は、9月後半に一気に進んだ山頂が落葉し、10月に入ると再び気温が上昇、逆に標高が低い場所では例年より進行がやや遅めと二極分化。地元の人でも紅葉のピークがなかなか読みづらいようです。

乗鞍高原でも、紅葉は足踏み状態が続いていましたが、現在は標高1500m内外に位置する乗鞍高原の中心地、鈴蘭・一ノ瀬園地あたりがそろそろ見頃を迎えます。これから10月下旬にかけては、乗鞍高原や上高地のカラマツの「黄葉」も見頃となります。

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一ノ瀬園地から眺めた乗鞍岳


しかし上高地は通年マイカー規制が実施されているので、紅葉ドライブなら乗鞍高原がおすすめ。まずは乗鞍高原の中心地・鈴蘭から乗鞍山頂畳平へと通じる県道乗鞍岳線を走り、マイカー規制で進入できるギリギリの地点、三本滝レストハウスの駐車場へ。

駐車場から原生林の中に続く遊歩道を20分前後歩けば、吊り橋を渡って三本滝の滝壺近くに到達。ナナカマドなどの紅葉は終わっていますが、黄葉や麓の紅葉を眺める場所もあり、まだ見頃の箇所が。

乗鞍高原温泉スキー場.jpg

乗鞍エコーラインからスキー場を眺望


帰路は休暇村乗鞍高原に寄り道し、牛留池へ。ダケカンバ、シラカバなどの原生林に囲まれた牛留池は、休暇村の駐車場に車を入れ、遊歩道を5分で到達可能。乗鞍高原のなかでも画家、カメラマンに人気絶大な場所ですが、写真を撮るなら乗鞍岳が順光となる午前中が絶対におすすめ。

ちなみに10月18日(金曜)現在、ダケカンバ、シラカバなどは一部ピークを過ぎていますが、休暇村の話では「カラマツの色づきが始まり所々見頃もあります。ピークはこれから」とのこと。休暇村より下に位置する鈴蘭橋善五郎の滝あたりも同様とのことで、本格的な見頃は週明けと思われます(鈴蘭橋や善五郎の滝は、ともに乗鞍岳を正面に見る撮影ポイント)。

牛留池.jpg

鈴蘭橋からの乗鞍岳.jpg

幻想的な牛留池(上)と鈴蘭橋から見た乗鞍岳(下)


一ノ瀬園地も現在7分ほどで、これからがカラマツの黄葉の見頃。シラカバが点在する草原、小川、池などがあり、一帯には遊歩道も整備。まいめの池大カエデなどの紅葉ポイントもあり、のんびり楽しめますので、ぜひ散策を。真っ赤に色づく大カエデは、10月18日現在で見頃。こちらもやはり朝がおすすめなので、乗鞍高原に宿を取るのが得策。

また昼食には、そばの本場乗鞍で「霧下そば」を。番所大滝の近くにあり、地元産の玄そばを石臼で挽く「そば処いがや」がおすすめ。日帰り入浴には、観光センター近くにあり新装された「湯けむり館」、または上高地乗鞍林道(スーパー林道)を通って、渓谷沿いで野趣満点の白骨温泉公共野天風呂へ。「3日入れば、3年風邪をひかない」とも伝わる乳白色の白骨温泉は、身体がポカポカと温まります。

一ノ瀬園地まいめの池.jpg

一ノ瀬園地にはまいめの池(上)などを巡る遊歩道も整備されている





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新穂高ロープウェイ中腹・鍋平高原の紅葉が見頃&北アルプス一望の穴場展望台「北アルプス展望園地」
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2013年10月18日

新穂高ロープウェイ中腹・鍋平高原の紅葉が見頃&北アルプス一望の穴場展望台「北アルプス展望園地」

北アルプス槍ヶ岳、穂高岳の岐阜県側の登山口、新穂高温泉。穂高連峰の一座、西穂高岳の山上へ、2階建てという珍しいスタイルの新穂高ロープウェイが通じており、山頂からは絶景の紅葉が展開。

現在、標高2156mの西穂高口駅展望台付近は散り始め、麓の新穂高温泉はまだ半ばほどの色づきながら、第2ロープウェイの標高1800m付近が見頃、またロープウェイ中間に位置する、標高1305mのしらかば平駅あたりは、週末から来週にかけてそろそろ見頃を迎えるもようです。

錫杖岳の紅葉.jpg

北アルプス・錫杖岳の紅葉


というわけで、現状では第1・第2ロープウェイ中継点(鍋平高原駅・しらかば平駅)にあたる、鍋平高原へGo!(ただし紅葉の時期、休日は有料の鍋平高原駐車場は満車になるので、次の移動も含めて早めの到着が得策)。

今年は気温の変化が一定せず、地元の人でも予測がつきにくいため、なかなか例年通りに紅葉が進まない状態。紅葉の進行具合によっては、あえてロープウェイには乗らず、鍋平高原のドレッキングに切り替えも可能です。

というのも、中間駅周辺には新穂高ビジターセンター「山楽館」(入場無料)や天然温泉露天風呂「神宝乃湯」(かみたからのゆ)、そば処にパン屋さんなど、施設が充実しているだけでなく、近くには穴場の展望地があるから。

それが「北アルプス展望園地」。地元では鍋平公園とも、鍋平ヘリポートとも呼ばれ、防災ヘリの拠点にもなっている園地。錫杖岳、笠ヶ岳、焼岳など、文字通り北アルプスの山並みが一望のもと。実はロープウェイの駐車場とは別に、比較的大型の鍋平園地駐車場のほか、登山者用の無料駐車場が整備されているのです(下の地図を参照)。

一帯には自然散策道も設けられており、ロープウェイに乗らずとも、ブナやミズナラの自然林のなか、紅葉ハイキングが楽しめます。

北アルプス大橋.jpg

外ヶ谷の断崖をまたにかける紅葉の「北アルプス大橋」


そして帰路にぜひ立ち寄って欲しいのが、上の写真の場所。ここは、鍋平高原と中尾温泉を結ぶ道で、橋付近は笠ヶ岳連峰を眺望する大パノラマロード。かつて大崩落を起こしたという外ヶ谷(そでがたに)に架かる、全長150mの「北アルプス大橋」です。

70mはあるという谷が美しく染まる頃は、「紅葉橋」の別名にも納得の眺め。橋を通過した中尾高原も北アルプスの眺めがいいエリア。ここも源泉地帯で、角の園地には無料の足湯「足洗いの湯」があります。また麓に降りると、蒲田川沿いには有名な絶景混浴露天「新穂高の湯」(11月から翌4月下旬は休業)もあるので、鍋平園地散策後のひと休みに活用できます。

中尾足洗いの湯.jpg

中尾高原にある「足洗いの湯」


ちなみに、2013年10月20日(日曜)から10月30日(水曜)の17:30〜22:00、「新穂高紅葉散策〜夜空を楽しむ会〜」が開催され、この一帯でライトアップが行なわれます。また新穂高ロープウェイでも、10月12日(土曜)から11月4日(月曜・祝日)は夕暮れにあわせて、30分の延長運転する「サンセットロープウェイ」を実施。どちらも実にロマンチックなので、宿泊するならぜひ。

さらに新穂高ロープウェイでは、10月20日(日曜)に鍋山高原自然散策路で専門家を招いてきのこ狩りを楽しむ「きのこの会」も行なわれる予定。こちらは参加費大人3000円、小人2100円(予約・問い合わせは、新穂高ビジターセンター「山楽館」TEL:0578-89-2254)。



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posted by シマウマ-クラブ at 09:01| 長野のおすすめ

2013年05月12日

百花繚乱の千曲川河川敷 (3) 豊野温泉りんごの湯農産物直売所とコイズミデリカテッセン

丹霞郷から小布施橋へ向かう道すがら、長野市吉の交差点で、りんご畑と梨の花、ヤマザクラが咲き誇るビューポイントを発見。なんだか得した気分。りんごの花は、王林なのかシナノスイートなのか、素人にはまったく見分けがつかない。つぼみの色が薄いのはふじかシナノゴールドか。うーみゅ。違いがわかりやすい桜より断然難しい。

長野市吉のりんご畑.jpg

りんごの花.jpg


途中にも道の両脇にピンクのハナミズキが植えられており、春のウキウキ気分が盛り上がります。道中めちゃ込みのイタリアンに目を付け、お昼はそこにしようと決めていたので、千曲川河川敷から来た道をわざわざ戻ったというわけ。ところが、我々の前でもうお終いとの宣告! ガビーン。まあ時間もギリギリだったから仕方ないか。

で、近くになんかでっかい建物があったぞということで入ったのが、りんご畑に囲まれた「豊野温泉 りんごの湯」。この温泉は弱アルカリ性の「美人の湯」で、毎月5の付く日に文字通り、りんごを浮かべた「りんご風呂」も楽しめるんですね。

でも今日は余裕がないので、ひとまず駐車場に車を入れ、「4月27日オープン」とでかでかと書かれた、1階の農産物直売所へ。ここは長野市豊野地区の近隣農家が、交代で店番を務めるという季節営業の店でとってものどか。その日の入荷もホワイトボードに書かれ、今の時期は山菜がシーズンなので、これを中心にみやげを物色。

豊野温泉りんごの湯.jpg

りんご(ふじ、シナノゴールド)やこごみ、たらの芽などを購入し、満足していると、店番のお母さんたちが「ふるまいあるよー」と声をかけてくれました。究極にお腹が空いた状態だったので、その誘いに飛びつく2人(^_^; こごみのみそマヨ和えやチヂミのようなもの、りんごのCCレモン煮などがテーブルにダダーっと並んでおり、どれもこれも旨い。

とくにチヂミに似たものがおいしかったので作り方をお聞きしたら、「ここら辺では小麦粉にニラやのびろ(野草の一種、野蒜のこと)を入れるねえ」とのこと。そして、味噌がミソ。いや、ホントに。あらかじめ信州味噌を入れて焼くから、香ばしいのなんの。タレもいらないし、自宅でも簡単に作れる。これ、おすすめ。ニラせんべいとか薄焼きなどと呼ぶようですが、北信地方って山間部が多いから、意外に粉もの文化。おやきもそうだし。

それと、そばにいたおじいさんが「りんごがボケてるから」と、しきりにおっしゃる。??と思ったら、冬を越したりんごは多少ふがふがしている、という意味の方言。どうやら県外者の我々に、今の時期はりんごのシャリシャリとしたした食感が楽しめないけど、それでもいいか? と言いたかったらしい。だからCCレモン煮などにするとよい、とのこと。なるほどー。ジュース一本で他の調味料はいらず手軽。しかもきれいな黄色にもなるし、一石二鳥!

おふるまいも、ここで売っている材料をどう料理したら良いかの見本市みたいなものだったのか。醸し出される雰囲気もほのぼのとして、すっかりファンになっちゃった。また来よう!!

りんごの湯農産物直売所.jpg


で、もう帰ろうかと思ったら、姉が運転しながらも目ざとく見つけた「ながのハム・コイズミデリカテッセン」へも寄り道。店に入ったら彼女が大好きな粗挽きソーセージやベーコンがずらりで、さっそく大量購入。

生肉もA5ランク和牛の各部位のブロックや地元のブランド豚などもあり、超本格派。しかもコロッケやカツなどのフライ類は、注文を受けてから揚げたてをその場で味わえる形式で、相当のこだわりやさんとみた。

「カマンベールチーズコロッケ」や「大人のカレーパン」などという、ネーミングにひかれながらも、帰りの時間を気にしてそわそわしだした姉に遠慮し、揚げてもらうのを断念。結局夕飯のおかずに和牛ハンバーグと国産牛すじの煮込みを買って無事帰還。まぁ、ノープランな割には充実した1日でした。

コイズミデリカテッセン牛すじ.jpg






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2013年05月11日

百花繚乱の千曲川河川敷 (2) 千曲川ふれあい公園の菜の花と桜堤

この日は姉と2人きりという意味では、おそらく初めての遠出。充分に果樹の花を堪能したので、そろそろ飯でもと言うと、小布施橋を渡った先にもすごく花のきれいな場所があると言ってたよ、と姉から鋭い指摘。アハ、あまり関心がない素振りを見せていた姉の方が要点を把握し、道を見つけ出すのも早かった(^_^;

しかも学生時代写真部だったので、ヘタな自分よりよっぽど写真も上手い。でも、周りに迷惑がかかるといけないからと撮らずに車で待機。山野草の名前を聞けばすぐさま答えが返ってくるしで、こちらの立つ瀬がない(¨;)

運転までしてもらい、何だか申し訳ない気分に陥りつつも、小布施橋を渡って行き着いた先には、百花繚乱の花畑が!! 菜の花や八重桜、ハナモモが同時に咲き誇り、すごいねー、やっぱり地元のおばちゃん情報恐るべしだねーなどと、しばし狂喜乱舞。いやー、本気で喜ぶ姉の姿を見て、少しホッとしたなぁ。

千曲川ふれあい公園菜の花畑.jpg

千曲川ふれあい公園ハナモモ.jpg


とはいえ、実はこの千曲川ふれあい公園(千曲川河川公園リバーサイドパーク)、地元長野ではかなり有名らしい(¨;) が、その割には人が少ない。これだけすごい場所が関東近郊にあったなら、もっと混みそうなものを。地元の人はバーベキューセットを持ち込み、和気あいあいって感じだし。まだ歴史が浅いからか、よそからの観光客はみな、小布施の栗菓子地帯に吸い寄せられているのだろうか。

上信越自動車道の小布施スマートIC付近から、千曲川右岸の堤防上に約600本、全長4kmにもわたって咲き誇る桜堤も、どこまで続くんやー、と思うほど壮観な眺め(高速道路からも眺望可)。また桜は、ソメイヨシノより開花期が遅いサトザクラの栽培品種である、八重咲きのイチヨウ(一葉)が植えられており、これも3種の花がほぼ同時に見られるようにとの工夫なのか、ホントによく練られているなぁ。

千曲川桜堤のイチヨウ.jpg


そういえば帰り際に見た、杉の大木に隠れるようにある3つの石祠が気になり、地元の方にお尋ねしたら、これは「権現さん、山王島のお宮さん」と呼ばれており、水難除けの水神さまを祀っていたものなのだとか。

もともと千曲川の流路は、現在の国道18号寄りにあったものが、水害によって流れが変わり、村も被害を受けたため、現在地から南東にお宮ごと移転。今では小布施橋のたもとに熊野、戸隠、山王島古村の石祠が残るのみですが、まさに権現さまが勢揃い。

また小布施橋も、もともとは山王島の渡しという渡船が行き交った場所。今は保存会の手により観賞用として咲く1.5haの菜の花畑も、かつては菜種油の原料として育てられた貴重な換金作物。そのたなびく様子から黄金島の別名があったとか。

この山王島も含め、堆積地を示す「島」と名が付いた周囲の村々は、千曲川の水害に悩まされた地域。沿岸では一定期間ごとに村の共有地を割り当て直す、地割の慣行があり、これにより小布施では独自の測量技術が発達。山王島という地名も、中世の山王信仰が残る堆積地、という意味にもとれる。なんとも歴史を感じさせる場所でした(つづく)





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