2013年10月30日

東城まちなみぶらり散歩ギャラリー&お通りは必見!

紅葉の名所、帝釈峡から車で20分ほどの庄原市東城町の中心部には、国土交通省の夢街道ルネサンス認定地区「街道東城路」として整備された街並みがあります。

タウンハイキングに最適のエリアで、街並みの保存や伝統行事などにも力を入れています。その東城地区で、2013年10月26日(土曜)〜11月5日(火曜)まで、「東城まちなみぶらり散歩ギャラリー」を実施中。

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東城まちなみぶらり散歩ギャラリー


期間中は商家や民家など約50店舗で、先祖伝来の調度や絵画などのお宝を展示公開。この間、街中が即席ギャラリーと化すわけです。なかでも2013年11月4日(月曜・祝日)に行なわれる伝統行事「東城お通り」は、必見。

本来は矢除けの武具だったものが、羽のようなサザンカの花飾りへと転化した、この地方独特の母衣(ほろ)を身につけた少女たちや、幼い子供らの華童子行列、勇壮な大名・武者行列など約150人が、市街2kmを練り歩き、実に華やか。

帝釈峡の紅葉の見頃と合うかどうかは、今後の天気次第ですが、このイベントだけでも東城地区に寄る価値あり。ただし、お通りパフォーマンス中は交通規制が実施されるのでご注意を。

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東城お通りの華、母衣行列(上)と華童子行列(下)





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広島・帝釈峡&神龍湖の紅葉が見頃!
posted by シマウマ-クラブ at 17:30| 広島のおすすめ

広島・帝釈峡&神龍湖の紅葉が見頃!

三段峡とともに、広島県を代表する紅葉の名所が帝釈峡。そのみごとな紅葉は、ヤマモミジ、ヤマザクラ、コナラ、アベマキ、メグスリノキなどの落葉広葉樹が多いから。アベマキ、メグスリノキ群落は、峡谷一帯が石灰岩地帯という地質に由来しています。

大正13年に完成した発電用のダム湖・神龍湖から、上流の10kmを上帝釈、下流の6kmを下帝釈と呼びますが、峡谷が発達する下帝釈は、現在のところ安易に近づけない秘境地帯。紅葉探勝は、湖から上流の上帝釈が対象です。

まずは岩倉岩陰遺跡近くの帝釈第2駐車場に車を入れ、国の天然記念物・雄橋(おんばし)へ。カルスト台地を削った深い峡谷の谷底は、昼なお暗いほどですが、遊歩道も整備。駐車場から徒歩5分ほどの白雲洞(はくうんどう)は、石灰岩台地特有の鍾乳洞。奥行き200mで、洞内では鍾乳石、石筍、石炭紀のサンゴの化石などが観察できます。

ここから15分ほど歩くと、渓流の浸食で生まれた天然の洞門・雄橋。高さ40mの巨大な石灰岩の岩盤の下部が、長い年月をかけて貫通したもので、映画『TAJOMARU』(たじょうまる)で、主演の小栗旬が馬で洞門を駆け抜けるシーンを撮影したロケ地でもあります。

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帝釈峡にある天然の洞門、雄橋


また上帝釈の帝釈第1駐車場近くにある永明寺(えいみょうじ)は、709(和銅2)年、行基開基という古刹。そこに帝釈天を祀ったのが地名の由来となっています。

さらに、ドライブで帝釈川ダムのダム湖である神龍湖へ。周囲24km、全長8kmの人造湖では、紅葉橋、神龍橋、桜橋と渡る散策プランが可能です。また紅葉橋を起点に、神龍湖めぐりの帝釈峡遊覧船も運航。所要40分の遊覧船で巡れば、車窓からは観賞できない屹立する岩峰を、湖上から目にできるというわけです。

ここから車で10分のところには、休暇村帝釈峡(雄橋探勝の起点である帝釈峡第2駐車場からは20分)もあり、現在秋のランチバイキングを実施中。神龍湖などをめぐるハイキングコースも設定されており、休暇村を起点として紅葉狩り、というのもおすすめです。

神龍湖桜橋の紅葉.jpg

神龍湖・桜橋の紅葉


気になる紅葉の状況ですが、例年よりやや遅れ気味。10月30日(水曜)現在で、雄橋・白雲洞、神龍湖周辺の紅葉は、5分くらい。もちろん今後の天候にもよりますが、庄原市の話では、見頃は11月3日あたりを予想している、とのこと。

ちなみに2013年11月月3日(日曜)9:00〜15:00には、神石高原町の帝釈峡スコラ高原にて、町の特産品を楽しみ、恒例行事のロング巻寿司などを作る「ふれあい神石まつり」、11月4日(月曜・祝日)の10:00〜15:00には、帝釈峡第1駐車場近くの帝釈自治振興センター(庄原市東城町未渡2021)で、鮎の塩焼きやいのしし肉の串焼きなど、地場の味覚を味わう「帝釈もみじまつり」が行なわれますので、都合がつけば、あわせて立ち寄りを。


posted by シマウマ-クラブ at 16:29| 広島のおすすめ

2013年04月10日

お花見情報(14) 広島県庄原市・小奴可の要害桜&千鳥別尺のヤマザクラと「東城まちなみ春まつり」

先日お伝えした通り、広島県庄原市東城町にある「東城三大桜」のうち、森湯谷のエドヒガンはもう見頃ですが、あと2つの巨桜、小奴可の要害桜(エドヒガン)と、千鳥別尺のヤマザクラの見頃はまだこれから。

小奴可の要害桜(エドヒガン)は、4月10日(水曜)で3分咲き、千鳥別尺のヤマザクラはまだつぼみの状態。3ヶ所同時に見頃を捉えるのは、タイミング的に少し難しいと思われますが、今週末から週明けにかけて花見をお考えなら、開花状況次第で、森湯谷のエドヒガンに向かう道すがら、東城の町中で行なわれる「東城まちなみ春まつり」を加えてみてはいかがでしょうか。

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小奴可の要害桜。小奴可集落の小高い山城(亀山城跡)に咲くエドヒガンの巨樹。ライトアップは樹勢を優先するため、満開時に2時間程度を予定


この東城から各地に各地に至る街道は「東城往来」と称され、出雲、備後福山、吹屋・備中松山、庄原・三次などへ向かう交通の要衝。周辺の山地では製鉄も盛んで、町での集積後、東城川の舟運で備中成羽などに出荷されました。西に聳える五品岳(城山)には中世の山城・五品岳城があり、山麓には家臣団の屋敷(旧館町)を配置。藩政時代には本町筋を中心に、問屋や旅籠が建ち並んでいたとか。

その中心部約600mを現在、国土交通省の夢街道ルネサンス認定地区「街道東城路」として整備。造り酒屋として明治24年に建てられ、のちに旅館としても営業した数寄屋建築「三楽荘」(国の登録有形文化財)をはじめ、天保年間創業で「菊文明」の蔵元「北村醸造所」、意図的に見通しを悪くする城下町特有の枡形の道などが残されています。

「東城まちなみ春まつり」(旧暦の桃の節句 雛まつり)は、4月12日(金曜)から4月18日(木曜)に行なわれますが、旧暦の3月3日を新暦に直すと2013年は4月12日。まさに旧暦のひなまつりにあわせての開催で、今も伝統が息づく城下町ならではの行事。上町、本町、新町、新丁にかけての町家を中心に約50軒で、250年前の享保雛をはじめ、手作りの雛飾りや生け花などが彩られ、華やかな雰囲気です。

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明治の創業以来「ゴトウの赤酢」で知られる後藤生酢醸造場(上)。後藤酢がある新町通り沿いには、昔ながらの商家建築が軒を連ね風情たっぷり。JR芸備線東城駅にもほど近い、上之町地区の町家で公開される雛飾り(下)


ちなみに、小奴可の要害桜(おぬかのようがいざくら)では4月14日(日曜)の9:00から15:00まで、桜祭りバザーを開催。山菜おこわやヤマメなど、山里の幸が味わえます。またイベント時には臨時駐車場が設置されますが、混雑が予想されます。樹勢保護のため、一部立入禁止区域もあるので、マナーを守った訪問を。

一方、千鳥別尺(ちどりべっしゃく)のヤマザクラは標高650mという高所に位置するので、例年の見頃は4月下旬。駐車場も少なく、周辺の道は幅が狭いので、開花シーズンには混雑します。また周辺の田畑は私有地なので、こちらもとくに撮影時など節度ある態度で訪れたいところ。

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千鳥別尺のヤマザクラ。荒神様の御神木として保護されてきた推定樹齢400年という、県内随一のヤマザクラの巨樹。4月18日(木曜)からは、19:00から21:00までライトアップも開始。4月20日(土曜)・21日(日曜)には地元のバザーも開催される。




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2013年04月09日

お花見情報(13) 広島県庄原市・森湯谷のエドヒガンが見頃

広島県庄原市東城町には、小奴可の要害桜(エドヒガン)・森湯谷のエドヒガン千鳥別尺のヤマザクラの「東城三大桜」と呼ばれる広島県天然記念物に指定の巨桜があります。なぜ東城に3本もの巨桜があるのかといえば、比較的温暖な沿岸部に対し、冬季に雪が多い寒冷な気候だから。

エドヒガンやヤマザクラの長寿環境が保たれ、さらに城下町で商都という桜を愛でる風習があったからと推測できます。コース的には国道314号 (東城往還)から森湯谷のエドヒガン、小奴可の要害桜、千鳥別尺のヤマザクラと時計回り、または逆回りするのがおすすめ。

ただし、森湯谷のエドヒガンはすでに見頃を迎えていますが、小奴可の要害桜(エドヒガン)は、本日4月9日(火曜)に開花したばかりで、満開は今週末という予想。千鳥別尺のヤマザクラは、4月9日(火曜)現在まだつぼみの状態。一度で3ヶ所の見頃を捉えるというのは、タイミング的に少し難しいようです。

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西日本を代表するエドヒガンの巨樹が、森湯谷のエドヒガン。樹齢300年と推測されるエドヒガンの古木で、標高640mという高所に咲く


ドライブプランでは、安芸太田町の「与一野桜(与一野のしだれ桜)」は、既に満開を迎えていますので、散り際から葉桜。開花状況を見ながら、いちばん見たい桜の見頃に的を絞った方がよさそうです。




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タグ: ドライブ
posted by シマウマ-クラブ at 11:30| 広島のおすすめ

2013年04月04日

お花見情報(10) 広島県安芸太田町の与一野桜が見頃

エドヒガンザクラは比較的寒冷な地を好むので、巨樹となるのは本州中部以北が多いのですが、そのなかでも例外的存在が、沿岸地に近い温暖な気候の広島市佐伯区にある「神原のしだれ桜」

樹齢300年、樹高10m、胸高幹囲2.42mの巨樹で、エドヒガンから作られた園芸品種のシダレザクラ。ただし、4月2日(火曜)現在で満開とのことなので、今日明日の気候次第ではピークを過ぎる場合も。またここは個人の敷地なので、マナーを守って見学を。

一方、安芸太田町・寺領にある「与一野桜」(与一野のしだれ桜)は、4月3日(水曜)現在で7分咲きと、これからが見頃。那須与一伝説の伝わる山里に咲くしだれ桜で、那須与一の墓と伝えられる宝篋印塔も残されています。平家落人伝承の山里でもあり、のどかな景色が展開。

この与一野桜は、樹高12m、幹回り2.4m、枝周囲半径9mと、比較的若木ではありますが、見応えたっぷり。桜の開花時期には、近くの寺領老人集会所が無料開放され、臨時の駐車場を用意。しだれ桜の写真展示、弁当販売などのサービスも実施されます。

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与一野桜(与一野のしだれ桜)。ちなみに桜自体は与一や源平とは関係なく、昭和15年に皇紀2600年の奉祝の記念樹として植えられたもの


ドライブプランでは、「神原のしだれ桜」は広島市内や三原市の桜とセットで、「与一野桜」は庄原市の東城三大桜とセットだと、前者の桜は満開から散り始め、逆に東城三大桜は、まだつぼみの状態。今週末にドライブするなら、「神原のしだれ桜」が場合によっては散り際となるかもしれませんが、「与一野桜」としだれ桜のハシゴも可能。

あるいは「与一野桜」がある安芸太田町の東端に位置し、太田川の中洲状になった船場にある「安野花の駅公園」へ立ち寄るのも手。この安野花の駅公園は、2003年に廃線となった旧JR可部線安野駅を再生利用したもので、うす紅色の桜、ピンクの桃、黄色のレンギョウが咲き誇る花の駅。

まさに今が花の見頃で、静態保存されたディーゼルカ−・キハ58と花の競演が実にフォトジェニック。鉄チャンでなくてもこの時期には見逃せないスポットといえます。また2013年4月7日(日曜)9:30〜15:00には安野花まつり」も実施され、トロッコ列車の乗車体験や屋台村が出るなどにぎやかです。



posted by シマウマ-クラブ at 12:08| 広島のおすすめ