地名の由来は諸説ありますが、平安時代の末に後鳥羽上皇が1000本の姫子松を雄島に植えたことに始まるとか。松島湾内にある大小260余りの島々の総称が松島とすれば、各島にも松が生えており、当然の地名ではあります。
日本三景・松島四大観を代表する標高105.8mの大高森「壮観」。登山口からは15分ほどで山頂に到達可能。山頂からは松島の箱庭的美しさを堪能できる(画像提供/社団法人松島観光協会)
ではなぜ紅葉の名所なのか? それは、松島海岸・瑞巌寺周辺の景勝地に紅く染まるイロハモミジが「植栽」されているから。
東北随一の禅寺である国宝 瑞巌寺は、藩政時代に伊達藩の庇護を受けて繁栄。波打ち際に建つ観覧亭は、伏見桃山城にあった茶室を秀吉からもらい受け、伊達政宗が海路運ばせた仙台藩の迎賓館。つまり瑞巌寺一帯は、伊達男が計算し尽くした景勝地というわけです。
円通院庭園の紅葉ライトアップ
松島の紅葉は例年10月下旬〜11月下旬頃ですが、それに合わせて瑞巌寺の塔頭(たっちゅう)である円通院庭園を中心に、松島紅葉ライトアップを実施。
2013年10月26日(土)〜11月24日(日)の期間中は17:30〜21:00まで、円通院、瑞巌寺洞窟群、比翼塚・三聖堂、天麟院、大ケヤキのある観瀾亭と名だたる名所がすべてライトアップされ(円通院のみ拝観料500円、他は無料)、リピーター続出のイベントとなっています。※駐車場は宮城県営松島公園第5駐車場(下記地図参照)その他を利用。
メインとなる円通院は、伊達政宗の嫡孫(ちゃくそん)である伊達光宗の菩提寺。本堂前の「遠州の庭」は、作庭家・小堀遠州の手による仙台藩江戸屋敷の名庭を移したもの。さらに本堂の大悲亭も江戸の亭を移したもの。
ちなみにフランスの旅行ガイド誌、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでは、二つ星(寄り道する価値がある)が付けられています(松島全体および松島四大観と瑞巌寺は三つ星=わざわざ旅行する価値がある)。またライトアップ期間中は民族音楽や古代笛、アコースティックギター、ヴァイオリン、伊達の黒船太鼓など、さまざまなアーティストによる演奏が毎日行なわれ、ムード満点。
気になる円通院の紅葉の見頃は、地元松島観光協会によれば、2013年11月6日(水曜)時点で「週末から来週にかけて」。松島四大観のひとつで紅葉の名所、扇谷など他の見頃は、少し遅れて来週以降ではないか、とのこと。
※扇谷展望台は国道45号の双観山分岐近くから西側の山側にダートの道を入ると、数台分の駐車場あり。山頂までは徒歩3分(マップコードは110 382 153*66)
ライトアップされた円通寺・遠州の庭にある心字池(画像提供/社団法人松島観光協会)
旅行プランとしては、昼間に松島四大観などの絶景を堪能した後、素敵な庭園や寺町、幕府巡見使が宿泊する仙台藩の迎賓館「観瀾亭」などの紅葉ライトアップへ。
またこの時期ランチなら宮城名産のカキもおすすめ。松島地区漁業組合に隣接した松島東浜に、2013年10月26日(土)〜2014年3月中旬の10:45〜15:00(当日分の受付終了まで)、殻付き牡蠣焼き食べ放題「かき小屋」もオープン。
当日店頭受付順(9:00〜おおむね13:00まで)で、40分間、大人2000円、小学生1000円、殻付き牡蠣焼き食べ放題(かき飯セットは付かない)。前日までに予約をすれば、食べ放題(50分、大人3000円、小学生1500円)にかきご飯とかき汁のセットのコースを用意。ただし12月24日(水)〜1月3日(金)は休業。終了は3月中旬の予定。問い合わせはかき小屋予約専用電話(TEL0120-733-530)。
さらにに2013年10月26日(土)から11月24日(日)までの金・土・日、祝日には、丸文松島汽船で「松島ライトアップクルーズ」(大人1000円、小人500円、幼児無料。松島港17:00発、所要40分)も実施。湾内から松島のシンボル・五大堂などのライトアップを堪能できます。
円通寺の紅葉ライトアップは土日の開門前後は混雑必死。こちらに乗船してから向かえば、比較的ゆったりとライトアップが楽しめます。
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